胃内視鏡検査(胃カメラ)
gastroscopy胃内視鏡検査(胃カメラ)の概要
胃内視鏡検査(胃カメラ)について
胃内視鏡検査(胃カメラ)では、胃痛・胃もたれや胸やけなどの原因となる胃炎、胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎といった良性の疾患はもちろん、日本人に多い胃癌の正確な診断が行えます。
胃がん検診としては、バリウム検査も現在行われていますが、バリウム検査では小さな病気や平坦な病気を指摘するのは難しく、早期の胃がんを発見するのは困難です。
一方で、胃内視鏡検査は、5mmから10mm程度の細い内視鏡(胃カメラ)を口や鼻から挿入し、咽頭、喉頭、食道、胃、十二指腸までを直接観察でき、精度の高い非常に有用な検査です。特殊な光を使用して血管の特徴や微小な腫瘍も発見できるよう精密に設計されています。必要に応じて、その場で組織を採取し、組織検査(顕微鏡でさらに詳しく調べる検査)を行うことも可能です。
当院では、経口検査と経鼻検査の両方を施行しており、患者様の状態や好みに応じて選択できます。また、患者様の苦痛を最小限に抑えるために、鎮静剤を用いた痛みの少ない胃カメラ検査を提供しています。さらに、胃カメラ検査と同日に大腸カメラ検査も行うことが可能です。
当院の胃内視鏡検査の特徴
01
経験豊富な医師が、内視鏡検査を担当いたします
02
鎮静剤を使用することで、苦痛なく検査を受けていただけます
03
高度な内視鏡システムを導入しています
04
土曜日も検査を行っています
05
胃と大腸の内視鏡検査を同じ日に行うことが可能です
06
経鼻内視鏡と、経口内視鏡をお選びいただけます
07
内視鏡検査だけでなく、疑わしい病変を採取して生検を行うことができます
胃内視鏡検査でわかる病気
以下のような様々な病気を発見することが可能です。
- 食道がん
- 逆流性食道炎
- 食道裂孔ヘルニア
- 急性胃炎
- 慢性胃炎
- 胃アニサキス症
- 胃ポリープ
- 胃がん
- 胃潰瘍
- ピロリ菌感染症
- 十二指腸潰瘍
各病気に関する詳しい情報はこちら
経口と経鼻の違いとメリット・デメリット
経口内視鏡と経鼻内視鏡
胃内視鏡検査には、口から挿入する「経口内視鏡」と、鼻から挿入する「経鼻内視鏡」があります。
胃カメラというと、『以前、非常に辛かったのでもう二度とやりたくない』とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。この苦しさの主な原因は、のどの奥をカメラが通過するときにおこる咽頭反射や異物感、不快感にあると言われています。特にのどが敏感な方は充分に麻酔をしても、このような苦しさを取り除くことは困難です。そのため最近、鼻から挿入する『経鼻胃内視鏡検査』が、広く使用されるようになってきました。鼻からの内視鏡は、約5mmと非常に細いので違和感がかなり少ないことと『オエッ』といった咽頭反射が殆ど起こらないというメリットがあります。また、検査中にお話をすることも可能です。
当院では、患者様に楽に検査を受けていただけるように、この経鼻胃内視鏡を導入しております。 『鼻からはどうしても抵抗がある』という方のために、口からの胃カメラもご用意しておりますので、ご安心ください。
また苦痛を更に少なくするために、軽い鎮静剤を使用して殆ど痛みを感じることなくリラックスして検査を受けていただけます。鎮静剤といっても少しぼーっとする程度で、モニターを見たり会話が出来る程度の状態です。
このほかにも、患者様が楽に、そして安心して検査を受けていただけるように様々な工夫をしておりますので、どうぞご安心して検査をお受けください。
経口内視鏡のメリットとデメリット
メリット
- 高解像度のスコープにより、詳細な観察が可能
- 拡大観察機能により、微小な血管や表面の構造を詳しく観察できる
- スコープの操作性が良い
- ポリープ切除や止血処置などの治療が可能
デメリット
- 経鼻内視鏡に比べて太いため、挿入時の苦しさや不快感が多い
- 咽頭反射による嘔吐感や苦痛が起こることがある
- 麻酔なしでは検査が苦しいことが多い
経鼻内視鏡のメリットとデメリット
メリット
- 内視鏡が細いため、咽頭・喉頭の観察もしやすい
- 嘔吐反射が少ないため、 挿入時の不快感が少ない
- 咽頭反射による検査時の苦痛が少ない
- 検査中の会話が可能
デメリット
- 経口内視鏡に比べて画質が劣ることがある
- 内視鏡の操作性が悪いことがある
- 出血に対する止血処置等ができない
- 検査の後に鼻血が出ることがある
胃内視鏡検査の流れ
検査予約
01事前の診察と予約
胃内視鏡検査を希望される方は、まず外来を受診してください。検査の流れや内容について詳しく説明します。診察の後、検査の予約を取っていただきます。
02服薬の確認
現在服用中の薬について、お薬手帳を持参の上で確認いたします。普段の薬に関しては、検査前日や当日の服用について確認させていただきます。
特に抗凝固剤(血液をサラサラにする薬)を服用している場合は、事前の診察時に必ず医師にご相談ください。処置が難しくなる可能性や、検査や処置中の出血リスクが増加することがあります。
検査前日
01食事について
夕食は21時までに終えることが望ましいです。それ以降は何も食べないでください。夜間も水やお茶、スポーツドリンクなどの飲料は摂取していただけます。
検査当日(検査前)
朝食は控えてください。水、お茶、スポーツドリンクの摂取は可能です。
01薬の服用
常用している薬は、検査予約時の指示に従って服用してください。糖尿病の方は、検査当日の朝、インスリンや内服薬は使用しないでください。
02来院
指定された時間にご来院ください。鎮静剤を希望される場合は、検査後の車や自転車の運転は避けていただき、送迎または公共交通機関をご利用ください。
検査
胃の中の泡を取り除く薬を内服していただきます。鼻や喉に局所麻酔を施します。ストレッチャーに左側を下にして横になっていただきます。鎮静剤を希望される場合は、注射を行います。内視鏡検査を実施します(約5〜10分)。
検査後
検査結果は、検査当日に医師から報告させていただきます。鎮静剤を使用した場合は、検査終了後、専用リカバリールームで約30分休んでから説明を行います。組織採取を行った場合、病理検査の結果は1~2週間後になるため、最終結果の報告は後日行います。次回の予約を取ってからご帰宅ください。病理検査の説明は、ご希望に応じてオンラインでの対応も可能です。
基本的に食事の制限はありませんが、組織採取をされた方は、当日の飲酒や刺激物の摂取を控えてください。
胃内視鏡検査の実績
年 | 胃内視鏡検査 |
---|---|
2022 | 3,837 |
2021 | 3,754 |
2020 | 3,227 |
2019 | 3,280 |
2018 | 3,178 | 2017 | 2,918 |
料金表
胃内視鏡検査
横スクロールできます。
1割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|
胃内視鏡検査 | 約1,500円 | 約4,500円 |
胃内視鏡検査(病理組織検査含む) | 約2,500円 | 約7,500円 |
このような方は、検査を受けましょう。
- 胃の症状(胃もたれ、胃痛、胸焼け等)食欲不振が持続している方
- 喉に違和感や嚥下困難がある方
- 食欲不振や体重が減少している方
- 貧血の指摘を受けている方
- ピロリ菌陽性と診断された方、または家族にピロリ菌陽性者がいる方
- 検診やバリウム検査で異常が指摘された方
- 黒い便が出る、または便が黒っぽい色をしている方
- 40歳以上で一度も胃内視鏡検査を受けたことがない方
- 自分または家族に胃がんの既往がある方
- 慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃ポリープ等の既往がある方
- 喫煙や飲酒が習慣化している方
これらの症状や状況は、胃内視鏡検査を検討すべきサインとされています。医師の判断に基づき、適切な時期に検査を受けることが重要です。
よくあるご質問
胃内視鏡検査はどのような検査ですか?
胃内視鏡検査は、口または鼻から内視鏡を挿入して、主に食道から十二指腸の内部を詳しく観察する検査です。胃がん、食道がんの悪性疾患だけでなく、胃潰瘍、胃ポリープなどの良性疾患の診断に役立ちます。
検査はつらいですか?
鎮静剤を使用して眠っているような状態で胃内視鏡検査を受けていただくことが可能ですので、以前大変な思いをされた方でも安心して受けていただくことが可能です。
検査前の準備はどのようなものですか?
前日の夕食は、21時までに済ませるようにしてください。それ以降は固形物の摂取は避けるようにしてください。水、お茶、スポーツドリンクの摂取は可能です。飲酒は極力避けるようにしましょう
検査当日の流れはどうなっていますか?
まず、胃の中の泡を取り除く薬を内服していただきます。その後、口腔内(経鼻内視鏡の場合は、鼻腔内)の麻酔(ゼリー、噴霧)を行い、検査になります。
検査中はどのような体勢で行われますか?
左側を下にした横向きの姿勢で行います。
検査にどれくらいの時間がかかりますか?
検査自体は、約5〜10分程度ですが、詳細な観察や組織検査が必要となる場合には、時間が長くなることがあります。
鎮静剤の使用はどのような感じですか?
多くの患者様が鎮静剤をご使用されています。鎮静剤は全身麻酔ではなく、意識はある状態でリラックスさせるものです。特に一度使用された方は、その後もご希望されることが多いです。
検査費用はどのくらいですか?
横スクロールできます。
1割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|
胃内視鏡検査 | 約1,500円 | 約4,500円 |
胃内視鏡検査(病理組織検査含む) | 約2,500円 | 約7,500円 |
上記料金はあくまで目安であり、患者様の状態によって費用は変わりますので、診察時にご相談ください。
前日や当日の注意点は何ですか?
検査前日の夕食は21時までに済ますようにしてください。検査当日は絶食し、水分のみ摂取します。
検査結果はいつわかりますか?
胃内視鏡の結果は、当日に担当医からお知らせいたします。組織を採取した方は、後日結果をお知らせいたします。次回の予約を取っていただいてからご帰宅ください。
検査後、食事はいつから摂れますか?
胃内視鏡検査後、経口摂取が可能になるまでの時間は、検査後約1時間程度です。ただし、鎮静剤を使用した場合は、検査後30分程度の安静にしなければいけない時間が必要です。 また、検査後に飲酒することは避けるようにしてください。
胃内視鏡検査とバリウム検査の違いは何ですか?
内視鏡検査と胃バリウム検査は、胃の内部を調べるための検査ですが、その方法や精度に違いがあります。胃バリウム検査は、バリウムという白い液体を飲んで、X線を撮影することで、胃の形状や動きを調べる検査です。一方、胃内視鏡検査は、内視鏡と呼ばれる細い管を口から挿入し、胃の内部を直接観察する検査です。内視鏡検査は、バリウム検査よりも精度が高く、小さな病変も見つけることができます。胃バリウム検査は、胃の形状や動きを調べることができるため、胃がんや胃潰瘍、胃炎などの病気の発見に役立ちます。一方、胃内視鏡検査は、胃がんや胃潰瘍、ポリープなどの病気の発見に加え、ピロリ菌の有無も調べることができます。
経口内視鏡と経鼻内視鏡の違いは何ですか?
経口内視鏡検査と経鼻内視鏡検査は、胃の内部を観察するための検査ですが、その方法や精度に違いがあります。
経口内視鏡検査は口から、経鼻内視鏡検査は、鼻から内視鏡を挿入して、胃の内部を観察する検査です。経鼻内視鏡検査は、経口内視鏡検査よりも一般的に苦痛が少なく、検査時間も短い傾向があります。また嘔吐反応が少なく、検査時間も短い傾向があります。